最近、スマホの機種を変えたり、設定を変えたりすることで、今まで使えていた機能が使えなくなってしまう事例が増えています。
通信会社を変更後も、今までと同じように使えると思うと大きな落とし穴があります。(2021年4月時点)
今回は、iPhone の Apple ID を変更したことにより、電子マネーの「iD (Apple Pay)」が使えなくなった事例をご紹介します。
softbank(ソフトバンク)からdocomo(ドコモ)に乗り換えた
この方は Phone X ユーザーで、先日まで通信会社はソフトバンクを利用していたため、メールはソフトバンクのメールアドレス(xxxxxx@i.softabnk.jp)を利用していました。
通信会社をソフトバンクからドコモに変更したため、メールアドレスもドコモ(xxxxxx@docomo.ne.jp)に変わりました。
変更した時点で、ソフトバンクのメールアドレスは使えなくなりますから、本来「xxxxxx@i.softabnk.jp」で利用していたアプリなどは変更しなくてはなりません。
この方の場合、AppleID をソフトバンクのメールアドレスに設定していましたが、ドコモに変更せずにそのまま利用していました。
突然「iD払い」ができなくなった
今回のケースは、マイナンバーの申請をスマホで登録しようとしたとき、AppleID がもう使用できないメールアドレスになっていることに気づき、現在のドコモのアドレスに変更したことで起こりました。
スマホでのマイナンバーの申請は上手く行きましたが、その時からスマホでの「iD払い」ができなくなったとサポートを受けにこられました。
「iD」とは、カードやQR決済などを、設定したスマートフォンをかざすだけで支払いができる電子マネーです。
電子マネーは、iPhone なら「Apple Pay」、Android スマートフォンなら 「Google Pay」 や「おサイフケータイ」を通じて使うことができます。
iPhone での「iD払い」は、電源ボタン(サイドボタン)をダブルクリックすると、カード画面が立ち上がり、すぐに決済ができます。
※電源ボタン(サイドボタン)をダブルクリックすることで素早く Apple Pay を呼び出すことができる機能は、Phone X以降、iPhone(XS/XR/11/12)のみの対応となります。
ところが、電源ボタン(サイドボタン)をダブルクリックしても「iD」が立ち上がらないと言うのです。
そこで、もう一度「カード」を追加し直し、「Wallet」に認証させることをご提案しました。
「カードを追加」
カードの追加は、「Wallet」と言うアプリから、または、「設定」の「Wallet と Apple Pay」から登録できます。
「Walett」から登録
1.iPhoneの「Wallet」アプリを起動します。
2.画面中央にある「カードを追加する」をタップします。2枚目以降のカードを登録する場合は右上の「+」をタップします。
3.Apple Payの説明を確認し「続ける」をタップします。
4.「カードの種類」では、「クレジット/プリペイド」を選択します。
5.カード情報を読み込むためカメラが起動します。お手元のカードの表面をカメラで読み込みます。
6.情報は自動で登録されますが、番号などの情報は、カメラを使わずに手動で登録することも可能です。入力が終わったら画面右上の「次へ」をタップします。
7.利用規約が表示されますので内容をご確認の上右下の「同意する」をタップします。
8.カードがWalletに追加されました。右上の「完了」をタップして終了します。
カードによっては引き続き認証設定が必要な場合があります。今回の場合も、カードを追加のみでは起動せず、「Wallet」で認証させる必要がありました。
カードを追加して認証後は、電源ボタン(サイドボタン)をダブルクリックすると無事に「iD」が立ち上がりました。
電源ボタン(サイドボタン)をダブルクリックしても起動しない場合は、「設定」→「Wallet と Apple Pay」→「サイドボタンをダブルクリック」が「ON」になっていることを確認してください。
今回は、AppleID を変更したことにより、「iD払い」が立ち上がらなくなったケースですが、他にも、設定を変えることで、使えなくなる機能があります。
特に、機種を変えるときには注意が必要ですね。
今回の事例は、携帯会社を変更したことによるメアドの変更が起因です。
登録IDがメールアドレスの場合、Gmail や YahooメールのようなWebメールを利用すると、携帯会社を変えても設定を変更する必要がないので、このようなことを避けることができますね。
ドコモ、ソフトバンク、AUや格安スマホなど携帯会社を頻繁に変える方は、携帯メールアドレスより、Webメールを利用した方が良いかもしれませんね。